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仮置場の安全性と必要な機能

仮置場の構造の基本イメージを図1に示します。

 

 除染関係ガイドライン第2版(環境省,2013)によれば,仮置場の整備・維持に関わる対策としては以下の2つの安全対策が求められています。

 

  • 施設要件:安全に保管を行うための施設に求められる仕様
  • 管理要件:安全管理で求められる内容

図1 保管施設(仮置場)の安全対策の基本イメージ(環境省,2013)


 

 施設要件及び管理要件は,具体的には以下のように整理されます。

 


 

1) 保管施設に対する施設要件

 

(a) 遮へいと離隔

除去物(除去土壌等)からγ線が発生するため,施設を人の住居等から隔離することや,土壌で覆うこと(覆土)等により,放射線による公衆の追加被ばく線量を抑えることができます。除去土壌の搬入終了後,施設の敷地境界の外での放射線量が周辺環境と概ね同程度となり,除去土壌の搬入中においても除去土壌からの放射線による公衆の追加被ばく線量が年間1 mSv以下となるように施設を設計します。このような設計思想に合致するような具体的な遮へい措置の方法については,除染関係ガイドライン第2版(環境省,2013)の4-10~4-12ページに示される「表1 除去土壌の放射能濃度や施設の形状等に応じた遮へい措置と敷地境界の位置との関係(追加線量:年間1 mSv以下)」を参照して下さい。→詳細を見る

 

(b) 除去土壌の飛散防止

施設に除去物を搬入する際に放射性物質が飛散しないように,あらかじめ口を閉じることができる容器を用いるとともに,シート養生した上で搬入します。また,除去物の搬入後も強風等による飛散を防止するための対策を講じます。

 

(c) 雨水等の浸入の防止

降雨により施設に水が浸入すると,放射性セシウムが吸着した除去土壌が移動し流出する可能性があることや,有機物に付着した放射性セシウムが脱離し放射性セシウムが流出する可能性があるため,施設への雨水等の浸入を防止する必要があります。→詳細を見る

 

(d) 除去土壌及び放射性物質の流出防止

放射性セシウムが吸着した除去土壌や放射性セシウムの流出による土壌や公共用水域及び地下水が汚染されることを防ぐ必要があります。このため,施設底面に除去土壌や放射性セシウムの流出を防止するための対策を講じる必要があります。→詳細を見る

 

(e) 放射性物質以外の成分による影響防止

自然発火の恐れのある下草・落葉等の有機物を保管する区画については,内部の発熱速度が表面からの放熱速度を上回り蓄熱が促進され火災が発生する可能性があるため,蓄熱促進防止策を講じる必要があります。

 

(f) 耐震等

地震時に,除去物や遮へい土壌が崩落する等,遮へいや除去土壌及び放射性物質の流出防止機能を損なうことを防ぐための方策を講じます。→詳細を見る

 

(g) その他必要な措置
除去土壌がその他のものと混合するおそれのないように,他のものと区分して保管することが必要です。
 

 

2) 保管施設に対する具体的な管理要件

 

(a) 立入制限

地元住民の方がみだりに施設内に入らないような対策を講じるとともに,除去物の保管場所である旨と緊急時の連絡先を明示します。

 

(b) 放射線量等の監視及び修復措置

除去物の搬入中や搬入後において,除去物が安全に保管されていることを確認し,施設からの放射性物質の流出の有無を確認します(→詳細を見る)。これらの結果,仮置場が原因であると認められる異常が生じた場合には,必要な措置を講じます。

 

(c) 記録の保存

仮置場や中間貯蔵施設への除去物の運搬や保管の際のトレーサビリティを確保します。

 

(d) 跡地の汚染が無いことの確認

保管期間が終了し保管していた除去物を回収・撤去した後,施設の跡地に汚染が残っていないことを確認します。