現在地: 除染技術関連情報 課題とベストプラクティス 【事業進捗に関すること】

モデル事業を推進する上での社会的事項【事業進捗に関すること】

  • 除染モデル実証事業は,これまで実施の例を見ない事業であり,地域特有の自然環境や自治体の規模,避難状況などに応じて対応する必要がありました。とりわけ,各地区,各自治体での住民説明会などでの自治体,住民等の反応は様々であり,これらの意向や要望を十分踏まえることを前提にしなければ進められないものでした。
  • 除染モデル実証事業の着手当初は,除染特別措置法が施行されていない状況であり,また,国と自治体の調整の段階では,住民説明会という形を取らずに除染開始可能であるとした自治体であっても,時間の経過とともに除染実施対象地区の地権者同意を条件とした対応に変更するなど,国,機構及び受託JVとともに,手探り状態で除染モデル実証事業を進めていきました。
  • 住民の避難が県内だけでなく広く県外にも及んでいるような自治体においては,モデル事業への協力に対する住民への同意を得るための対応に相当の時間を要したことなど,モデル事業の準備段階からスムーズな計画進捗に対する懸念が寄せられる事となりました。加えて,冬に向かう時期でのモデル事業を進めることになった関係で,阿武隈高地に位置する飯舘村や川俣町坂下地区,浪江町松木山地区,葛尾村,田村市などでは,当初より,長い厳寒の時期に除染作業を行うことについて,自治体や住民から懸念や意見などが寄せられていましたが,除染開始前の計画に,これらの懸念や意見が十分に反映できず,結果として相当難しい除染作業となったことは反省に値する事項でした。
  • 全住民避難の自治体からは新年度(24年度)からの全住民帰還に向けた強い早期除染要望が寄せられるなど,自治体特有の課題への対応を求められたことがモデル事業の計画的進捗を更に難しくしました。
  • 以上に加えて,仮置場に対する自治体や住民からの漠然とした不安や国の責任主体への意識の現れとして,民家から距離を置いた場所を設置場所とする強い要望が寄せられる例などもあり,これらが複合的に作用して進捗が停滞する要因となりました。
  • 畜産を行っている地区での除染においては,牛や豚などの家畜を離したまま住民が避難し,放置された家畜が除染作業の妨げになった事例もありました。