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空間線量率等の測定方法

除染事業における空間線量率等(空間線量率と表面線量率を指す)の測定は,放射線測定に関するガイドライン及び学校等における放射線測定の手引き(文部科学省・日本原子力研究開発機構,2011)並びに除染関係ガイドライン第2版(環境省,2013)に準じる。実施における留意点について以下にまとめます。

 


 

1. 使用機器

  • エネルギー補償型NaIシンチレーション式サーベイメーター, また,線量率が30μSv/h以上の場所は電離箱式サーベイメーターの使用を基本とします。
  • 上記以外の測定器(例,CsIシンチレーション式サーベイメーター,半導体検出器,エネルギー補償機能を持たないNaIシンチレーション式サーベイメーター)を使用する場合は,エネルギー補償型NaIシンチレーション式サーベイメーターあるいは電離箱式サーベイメーターと測定値を比較し,妥当性を確認した上で使用します。
  • 測定機器は,機器に定められている要領に従い,適切に校正されたものを使用します。

 


 

2. 測定方法

 

空間線量率等の測定にあたっては,計画段階において策定した要領書に基づき実施します。さらに,以下の点に留意します。

 

a.時定数・回数

  • 時定数を10秒とする場合,測定開始から30秒程度(時定数の3倍以上)待ち,数値を読み取るのが標準的な方法である。繰り返し測定を行う場合も同様です。
  • 測定値の変動が大きく,読み取りが難しい場合もあります。その場合は測定開始の60秒後から15秒程度の間隔で複数回(たとえば5回)読み取り,それらの平均値を測定値とする方法があります。標準偏差が大きい場合(除染モデル実証事業の経験では5%程度)は,外乱による誤差が大きいとみなせるため,測定の信頼性の確認にも役立ちます。

b.表記方法

  • 単位はμSv/hで有効数字2桁にて記載します。複数回測定した場合は,2桁を読んで平均値および標準偏差を算出します。

c.記録方法

  • 測定場所,時間,気象条件,測定者,使用機器の種類・型式・シリアル番号,使用レンジ,測定値及びコリメータ使用の有無(有の場合,遮へい厚さ)等を記載します。特に,水(雨,雪)による遮へい効果があるため,測定地点の地表面の湿潤乾燥状態,降雨や積雪の有無,積雪深等も記載します。

d.その他

  • 積雪時には雪(水)の遮へい効果があり,空間線量率等の測定値は積雪がない場合よりも低下する傾向にあります。そのため,測定は消雪後に行うか,積雪時に敢えて測定を行う場合は積雪があることを明記し,必要に応じて積雪深を記録します。
  • 測定値は風による埃等の巻き上げによる変動を受けるため,風向風速の急変時には測定を一時中断するなどの配慮を行います。
  • 測定機器には,汚染を付着させないために保護ビニール等を用いて適切な養生を行います(図1)。また,適宜,保護ビニール等に汚染がないか確認します。保護ビニール等に汚染の可能性があれば紙ワイプ,ウエス等によるふき取りやビニールの交換を行います。
  • NaIシンチレーション式サーベイメーターの検出部は,湿度が高い状態が続くとカビが発生し性能の低下または故障の原因になるため,使用する時に養生を行います。

 

図1 線量率計の養生の例(右が養生後)