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水田の土壌撹拌(代かき),除去

除染ガイドライン作成調査業務報告書

除染技術の概要

 

 水田で,表層土壌を撹拌(浅代かき)した後,放射性セシウム含有量の高い土壌表層の細粒子を含む濁水を強制的に排水し,沈砂地で固液分離を行います。これにより,汚染された水田を利用可能な状態に回復するとともに,農作業における外部被ばく線量,土壌からの再浮遊粒子に伴う内部被ばく線量を低減します。

 沈砂地で分離した土壌(排水に含まれていた土壌)は,除去物として適切に取り扱い,保管する必要があります。
 
除染方法
  • 作業の事前に水田の雑草を処理します。
  • バーチカルハローで表層約2cmを撹拌した後,水田に水を入れて撹拌(浅代かき)を行います。撹拌された濁水は,塩ビ管の使用により人力でポンプを設置した方向に押し出し,ポンプによりビニールシートを覆った沈砂地に強制的に排水します。
  • 凝集剤を投入して,沈砂地で固液分離する。分離された上澄み溶液をサンプリングして,放射性セシウムの濃度を測定で確認した後,排出します。
  • 沈砂地に残存する土壌は,例えば,乾燥後にフレコンバックに移し替え保管します。

 

必要な機器等
  • バーチカルハロー
  • ドライブハロー
  • ポンプ(動作に必要な動力源も必要)
  • 塩ビ管
  • ビニールシート(沈砂地)
  • フレコンバック等の土壌を保管する機器

 

除染に必要な人員

 

 バーチカルハローの運転,操作が可能な者(熟練者の場合,効率的な作業)。

 排水系(ポンプ,排水路)を設置可能な者。

 
必要な安全対策等
  • 土壌撹拌(代かき)の際は,周辺の側道等へ飛散させないよう注意します。
  • 水田から沈砂地への濁水sの強制排水の際は,排水経路からの漏えいの防止,排水の流れの確認を行います。
  • 固液分離は一定の時間を必要とするため,例えば,遮水シートで地面を覆う等により,沈砂地とする場所からの漏えいを防止します。
  • 分離された上澄み溶液は,排出前に放射能を測定します。
  • 作業中,放射性物質が水に溶出した場合,プルシアンブルー不織布等のフィルタとした水路や天然鉱物などによる吸着が可能です。
  • 念のため,作業後,水田,排水路,沈砂地の周辺をモニタリングし,再汚染の有無を確認することが推奨されます。

 

作業による被ばく低減等の効果

 

 水田の試験で,放射性セシウム濃度が36%低減したというデータが得られています。

 土壌に含まれる粘土含量等の違いにより,除染効果は異なります。(粘土含有が少ない場合,高い効果は期待できません。)
 
備考

 

 除去物とされる土壌は,沈砂地で固液分離により残存した土壌のみなので,表土の剥ぎ取り等と比較して,その発生量は少なくなります。

 

出典

 

「農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)について」平成23年9月14日農林水産省プレスリリース,(独)農業・食品産業技術総合研究機構の実証試験