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反転耕(土層の天地返し)

 

除染ガイドライン作成調査業務報告書

除染技術の概要

 

 プラウ耕により,放射性セシウムで汚染された表層の土を下層に,下層にあった汚染のない土壌を表層に置くように土層を反転させ,農作業に伴う外部被ばく線量の低減,汚染土壌の吸入を防止するとともに,作物への放射性物質の移行量を低下させます。

 汚染された土壌が,同じ農地の下層に置かれることになるので,廃棄物としての排土は発生しません。放射性物質は残存するので,比較的汚染が軽度な土壌での適用が推奨されます。
 
除染方法
  • 吸着剤(バーミキュライト等)を表面散布
  • プラウ耕
  • 土面を踏圧,砕土,均平化し,農作業を可能とさせます。

 土壌の天地返しについては,土層の反転させた深度を深くするほど,覆土による遮へい効果により,空間線量率のより大幅な低下が期待できます。以下のように,反転耕の深度に応じて表土の放射性セシウムが土中に移動します。

 

 30cm:表土は15~20cmの土中に移動します。

 45cm:表土は25~40cmの土中に移動します。

 60cm:表土は40~60cmの土中に移動します。
 
 ただし,農地については,耕盤を壊すおそれ,痩せた土壌で作物を栽培する際の地力向上対策の必要等,固有の問題を考慮する必要があります。
 
必要な機器等
  • トラクタ
  • ジョインター付きプラウ(トラクタ牽引)
  • 吸着剤

 

除染に必要な人員

 

 トラクタの運転,操作が可能な者が必要とされます。熟練者の場合,効率的な作業が可能となります。

 

必要な安全対策等
  • 放射性物質が農地に残存するので,事前に地下水に関する汚染リスクを評価します。(例;簡易ボーリングによる地下水位調査,土壌の放射性セシウム溶出試験。)
  • 実施前の水散布等により,土埃の舞い上がりが防止できます。
     
作業による被ばく低減の効果

 

 30cmの反転プラウで,最表層の放射性セシウムの濃度は明らかに低下することが確認されています。

 ほ場表面の線量率は,不耕起:0.66μSv/h,プラウ耕:0.30μSv/hでした。

 

除染作業の時間

 

 プラウ耕の作業時間は,10a当たり0.5時間

 

出典

 

「農地土壌の放射性物質除去技術(除染技術)について」平成23年9月14日農林水産省プレスリリース,(独)農業・食品産業技術総合研究機構の実証試験