現在地: 除染技術情報 除染技術カタログ(第1版) 街路樹,公園,庭などの生活圏の樹木

街路樹,公園,庭などの生活圏の樹木の除染

除染ガイドライン作成調査業務報告書

除染技術の概要

 

 街路樹,公園,庭などの生活圏の樹木については,周辺地表面の落葉等の堆積有機物の除去,樹木の洗浄,剪定,刈り込み(場合によって伐採)により,付着した放射性セシウムを除去することにより,被ばく線量の低減化が図られます。

 落葉等の堆積有機物の除去等に伴い発生する除去物は,適切に管理する必要がある。洗浄では排水を適切に管理します。
 
除染方法
  1. 葉等の堆積有機物の除去

    • 樹木の近辺の地表面にある落葉の除去,除草を行います。
    • 根系を傷めないように注意しつつ,手作業又は重機等の使用により表層の土壌を5cm程度の深さで除去します。植栽への影響を抑え,除去物の発生量を過度に増やさないという観点からも,深く掘りすぎないようにします。除去した落葉等の堆積有機物は,土のう袋等に封入して適切に管理します。
    • 表層を除去した部分は,客土を施すとともに,土壌の乾燥防止,地温の調整等のため,適宜,わらやウッドチップ等によりマルチングを行うことが望ましいです。また,土砂等の流出及び斜面の崩落の防止に留意します。
  2. 木の洗浄
    • 樹木の幹については,ブラシ洗浄や高圧洗浄により,除染することが可能です。ただし,幹の表面に凹凸がある等の場合には,除染効果は得られない可能性もあります。また,ブラシ洗浄や高圧洗浄では,幹や枝などを傷つけないことに注意して作業を進める必要があります。
  3. 木の剪定,刈り込み(場合によって伐採)

    • 樹木の生育に著しい影響が生じない範囲で枝抜き剪定や刈り込みを行い,切り落とした枝葉を回収します。
    • 剪定,刈り込みは,一般に常緑樹については一定の効果が期待できますが,放射性物質の放出が集中した3月において新葉が展開していなかった落葉樹では,効果は期待できないことに注意します。
    • 伐採については,除去物の発生量が多くなるので,樹木の役割,多くの人が立ち入る場所か否か,他の方法で除染効果が期待できないか等を考慮したうえで実施を判断します。
    • 樹木に対する除染作業は,周辺地表面の落葉等の堆積有機物の除去の前に行うことが効率的です。

 

除染に必要な機器(代表的なもの)
  1. 落葉等の堆積有機物の除去

    • スコップ・レーキ
    • 土のう袋等の除去物を封入する器財・除去した堆積有機物の運搬車
    • 重機(持ち込み可能な場合)
  2. 樹木の洗浄

    • ゴム手袋・デッキブラシ・タワシ・放水用のホース・高圧水洗浄機)
  3. 樹木の剪定,枝打ち(場合によって伐採)

    • 枝切鋸・剪定鋏・刈込鋏・バリカン式剪定機(トリマー)・チェーンソー・脚立
    • 土のう袋等の除去物を封入する器財・除去した枝葉等の運搬車

 

 1,3に共通して必要な機器

  • ゴム手袋・マスク

 

除染に必要な人員

 

 機器類(チェーンソー等)を用いた作業,高所作業を行い得る専門業者。

 

必要な安全対策
  • 粉塵が発生する可能性があるので,吸入しないようにマスクを着用します。
  • 集積した落葉等の堆積有機物や枝葉等の周囲では線量率が高くなるため,運搬,保管作業時には適切な放射線モニタリング,被ばく管理のための線量計の装着が必要となります。
  • 作業後の汚染拡大を防止するため,除去に使用した機器を水の飛沫を浴びないように洗浄します。
  • 作業後,屋内に入る際には,靴の泥を落とし,服を着替える等を行い,作業者に付着した粉塵を屋内に持ち込まないようにします。
  • 発生した除去物について,土のう袋等に収納する。森林内に一次保管する場合は,ブルーシート等により養生を施し,標識を立てる等の接近防止策を講じます。
  • 枝打ちは高所作業になるため,転落や物の落下に注意しながら行います。刃物を利用しているので,必要な人員以外は周囲に近づかないようにします。