現在地: 除染技術情報 除染技術カタログ(第1版) 屋根,屋上等の清掃,拭き取り,ブラシ洗浄

屋根,屋上等の清掃,拭き取り,ブラシ洗浄

除染ガイドライン作成調査業務報告書

除染技術の概要

 

 家屋や公共的な建物の屋根(屋上)等については,放射性セシウムを含む枯葉,苔,泥等が付いているので,これらの枯葉,苔,泥等を除去することにより,被ばく線量の低減化が図られます。その除去方法は,固着状態に応じて,手作業,拭き取り,あるいはタワシやブラシによる洗浄を適用します。

 除染作業で回収した枯葉,苔,泥等は除去物として適切に取り扱い,管理します。また,拭き取りや洗浄に使用した機器等にも放射性物質が付着している可能性があるので,これらについても適切に管理する必要があります。

 

除染方法

 

 以下に示す方法で,屋根や屋上等の表面から放射性セシウムを含む枯葉,苔,泥等を除去します。屋根の重ね合わせ部,金属が腐食している部分,大きな建物の屋上の排水口周り等は,放射性物質が付着し除去しにくくなっている場合があるので注意します。

  • 手作業で除去します。
  • 厚手の紙タオルで拭き取ります。
  • デッキブラシ,タワシ等を用いてブラッシング洗浄します。
 

 洗浄は,拭き取り作業等で枯葉,苔,泥等を可能な限り除去した後に行うことで,排水の発生量や,そこに含まれる放射性物質の量を低減させることができます。

  • 洗浄作業後,周囲を放射線モニタリングし,汚染の拡大がないことを確認する。特に,屋根や屋上から洗浄水(排水)の流れ先となる庭や敷地等に注意します。
 家屋や建物の除染作業で水を使用した場合,放射性物質が庭等に移る可能性もあるため,庭地の除染(例えば,A-5に示す表土等の除去)は,家屋の後に実施するのが効率的です。

 

除染に必要な機器(代表的なもの)
  1. 清掃,拭き取り,洗浄
    • ゴム手袋・厚手の紙タオル
    • デッキブラシ・タワシ(・必要に応じて,洗剤)
  2. 防水等の対策
    • マスク・ゴム長靴・防水服(雤合羽)
  3. 高所対策
    • 高所作業車・命綱・ヘルメット

 

除染に必要な人員
  • 屋根,屋上等の高所の専門作業者(安全面から)

 

必要な安全対策
  • 枯葉,苔,泥等の除去作業中やその後の取り扱いの際には,ゴム手袋等を使用して,直接手で触れないようにします。
  • 拭き取り作業の際,紙タオル,雑巾等は,折りたたんだ各面を使用することで,除染作業当たりの紙タオル等の使用量を抑え,排出物の発生量を低減させることができます。除染(拭き取り)に使用した面は放射性セシウムが付着している可能性があるので,直接手で触れないようにします。
  • 飛び散った洗浄水を吸入したり体に付着させたりしないように,作業中はマスクや防水服等を着用します。
  • 水を周囲に飛散させないよう,周縁部から内側,高地から低い方向へ向け洗浄します。
  • ブラシ等を用いた洗浄では,水の飛沫を浴びないようにします。使用したブラシ等は,洗浄により再利用できます。
  • 除去物は,汚染(線量率)のレベルに応じて,適切に管理します。
  • 屋根等の高所作業については,転落や物の落下に注意しながら作業を進めます(例;命綱,ヘルメットの着用)。

 

作業による被ばく低減の効果

 

 福島県内の学校の屋上の排水溝で,土砂,落葉の除去とタワシ洗浄,高圧洗浄を行い,表面の線量率が35μSv/hから1.9μSv/hへ低下した事例があります。※

 

※「福島における除染活動について」平成23年8月2日原子力委員会資料((独)日本原子力研究開発機構)にある福島県災害対策本部原子力班速報より