2.7 除染対象地区の面的除染効果

 除染モデル実証事業のいずれの対象地区でも,地図と地理情報(土地利用形態など),線量率の測定データを組み合わせることにより,除染効果を評価するための除染前後の線量率の分布が得られました(例えば,図1参照)。図1(下の表)に示す線量率の低減は各土地利用区画における平均線量率に基づいたものであり,40%から80%の間となっています。

 

 除染前の空間線量率が年間積算線量で20mSv程度以上,30mSv程度未満の区域内で実施したケースでは,年間積算線量20mSvを下回る水準まで空間線量率を下げることができました。他方,除染前の空間線量率が年間積算線量で40mSv超の区域内で実施したケースでは,40~60%程度の空間線量率を低減することができましたが,年間積算線量20mSvを下回る水準まで空間線量率を下げることはできませんでした。大熊町夫沢地区(除染前の年間積算線量が300mSv以上)において実施したケースでは,農地,宅地において70%以上の空間線量率を低減することができましたが,全体として,年間50mSvを下回る水準まで空間線量率を下げることはできませんでした。除染前の空間線量率が低いところでは,一部,可能な限り除去物量が発生しない除染方法を試行し,除去物量は比較的抑制できたが,空間線量率の低減率は,高い空間線量率の場所に比べると低くなりました。

 

 

図1 除染前後の線量率分布測定結果の例(その1)