2.5 除染

 選定された各除染対象地区で,森林,宅地,大型建造物,農地,道路などの除染対象要素を特定して,個々の除染対象要素に対して効果の期待できる複数の除染技術を適用し,比較評価を行いました。作業の大部分は人力による洗浄と従来技術を用いた汚染箇所の除去でしたが,除去物の量を減らしつつ有効に除染する方法も試行しました(その例の一部を図1に示します)。二次汚染の発生を防止するために,除染作業は地形的に高い場所から低い場所へと進め,道路の除染は最後に行う手順としました。

 

図1  適用した除染方法の例

 除染作業員の放射線被ばくは,全作業員に積算線量計とポケット線量計を確実に装着させて,継続的に外部被ばく線量を管理しました。除染モデル実証事業期間中,作業員の被ばく線量は十分に線量限度を下回りました。例えば,汚染レベルの高い対象地区での除染の場合,除染作業員の平均被ばく線量は,108日間で2.4mSvでした。除染作業区域での大気中のダスト濃度を測定するとともに,作業員は保護具を着用して作業を行いました。全作業員のWBC(ホールボディカウンター)による内部被ばく測定結果は,記録レベル(1 mSv)未満であり,有意な内部被ばくは確認されませんでした。