2.3 除染作業計画策定

 除染モデル実証事業では,ある程度広範な面的除染の実施を通じ,国が主体となり実施する除染特別地域を対象とする本格的除染への反映を念頭に,費用対効果が高くかつ効果が実証された除染方法の提示,除去土壌等の可能な限りの減容化,作業員の放射線防護に関わる安全確保の方策の確立等を行うことが求められました。

 

 このため,除染モデル実証事業では,「除染技術カタログ」(http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/pdf/20111122nisa.pdf)等に記載されている除染技術など,既にある程度の除染効果が確認されている除染技術を中心とし,それぞれの共同企業体が提案した除染技術を採用することとしました。また,除染作業計画の具体化に当たっては,除染技術毎の除去効果,コスト,必要要員数,除去物の発生量や性状,作業に伴う被ばく線量,安全性,除染技術の課題や限界,面的な除染効果について,必要なデータや知見を取得するとともに,社会的・法的制約事項などを反映できるよう留意することとしました。

 

 また,事故により大量の放射性物質が大気中に放出されましたが,除染モデル実証事業の開始が事故後8か月程度経過した平成23 年11月以降であったことから,本事業において除染の対象とする主要な放射性物質は放射性セシウム(Cs-134 及びCs-137)としました。

 

 除染計画は,選定された各除染対象地区に応じて策定しました。除染計画には,最初に行う汚染の分布の特性評価,優先順位の決定,適用する除染手法の詳細の決定(放射性セシウム濃度の深度方向の分布に基づいて表土をどこまで剥ぎ取るかなど)が含まれます。このような分析によって,予想される除去物の量等を最初に見積ることも可能となり,その結果,仮置場/現場保管場としてどのようなものが必要かも決定することができました。除染計画では,放射線防護及び一般労働安全の両方に対する配慮を含めて,作業員の安全確保に留意しました。さらに除染計画には,環境への影響をできるだけ小さくすること及び住民や自治体関係者の同意を得るため適切にコミュニケーションを図ることが求められます。

 

 除染計画では,除染対象地区ごとに下記の手順で除染を実施することとしました。

  • 除染前の放射線サーベイ(放射性核種の分布図の作成。これは,除染計画立案の指針を示すと共に,様々な土壌除染手法の利点を評価するために深度方向の分布を判断するのに特に有益)
  • 放射線サーベイデータの評価に基づいた除染実施計画の策定
  • 除染方法の適用
  • 除染方法の効果の評価
  • 除染効果のレビュー及び除染ガイドラインへの入力情報の評価